
漁労図
マッテオ・ジョヴァネッティ(活動期1322〜68)は工房の親方で北方系の名前の工人もその配下にもって、クレメンス6世のために多くの壁画を制作した。
二つの礼拝堂や大審問室の壁画・天井画には宗教的題材がシエナ派風に描かれている。私的性格の居室部分の天使塔やガルド・ローブ塔の壁画には装飾的モティーフや世俗的題材が扱われている。
ガルド・ローブ塔4階、鹿の間に「狩猟・漁労図」が描かれている。4面の壁に描かれていて、保存状態の良い北壁に「鳥笛による狩り」「いけすの周りで漁をする人々(右図)」「木の実採り」。西壁には「鹿狩り」が描かれているがひどく損傷している。南壁には「イタチを使った狩り」「水浴」、東壁には「木の実採り」「鷹狩りからの帰還」。壁画の下にはカーテンが吊されたようなだまし絵(トロンプ・ルイユ)が描かれていて、右図下部にもそれが見られる。
支払い記録から1343年以降、マッテオほか数人のイタリア人・フランス人の画家が制作に携わっていたことがわかる。「鹿の間」の制作者は不明。
世界美術大全集10 ゴシック2 1340年代
漁労図
14世紀中頃 フレスコ
フランス アヴィニョン
教皇宮ガルド・ローブ塔「鹿の間」
二つの礼拝堂や大審問室の壁画・天井画には宗教的題材がシエナ派風に描かれている。私的性格の居室部分の天使塔やガルド・ローブ塔の壁画には装飾的モティーフや世俗的題材が扱われている。
ガルド・ローブ塔4階、鹿の間に「狩猟・漁労図」が描かれている。4面の壁に描かれていて、保存状態の良い北壁に「鳥笛による狩り」「いけすの周りで漁をする人々(右図)」「木の実採り」。西壁には「鹿狩り」が描かれているがひどく損傷している。南壁には「イタチを使った狩り」「水浴」、東壁には「木の実採り」「鷹狩りからの帰還」。壁画の下にはカーテンが吊されたようなだまし絵(トロンプ・ルイユ)が描かれていて、右図下部にもそれが見られる。
支払い記録から1343年以降、マッテオほか数人のイタリア人・フランス人の画家が制作に携わっていたことがわかる。「鹿の間」の制作者は不明。
世界美術大全集10 ゴシック2 1340年代
14世紀中頃 フレスコ
フランス アヴィニョン
教皇宮ガルド・ローブ塔「鹿の間」
